<第30号>沖縄基地問題、今こそ主体的に動く時
2026年度予算案は、4月7日参議院での成立が見込まれています。
しかしながら、私はこの国会運営のあり方については、重大な疑問を抱かざるを得ません。
本来であれば、予算は2025年度内、すなわち3月31日までに成立させることが国民生活の安定に資する基本であり、与野党双方にその責任が問われるべきでありますが、特に野党にはその主導的役割を果たす責任がありました。
結果として、4月にずれ込む成立となったうえ、仮に反対したとしても、制度上、一定期間を過ぎれば自動的に成立する仕組みである以上、日程闘争に終始した対応は建設的とは言い難い対応です。
物価高が国民生活を直撃し、さらに国際情勢が不安定さを増す中で、国家予算は国民にとって最後の拠り所ともいえる存在です。
そうであるにもかかわらず、「年度内成立を最優先し、そのうえで4月以降に速やかに補正予算の編成へと移行する」という現実的かつ責任ある選択が、なぜなされなかったのか。
政治の役割に照らして、極めて遺憾と言わざるを得ません。
加えて、国際環境も重大な変化が見られます。
アメリカのトランプ大統領は、日本に対する厳しい見方を示しており、安全保障上の負担についても強い問題意識を表明しています。
日本には約5万人規模の米軍が駐留している現実を踏まえれば、この発言は軽視できるものではありません。
むしろ、このような局面こそ、日本が「自らの国は自らで守る」という原則を再確認しつつ、沖縄に過度に集中している米軍基地負担の軽減に向けた具体的交渉を進めるべき好機と捉えるべきです。
従来の政権では困難であった抜本的な見直しも、現下の国際環境下では現実味を帯びつつあります。
したがって、沖縄県の玉城デニー知事には、この歴史的機会を逃すことなく、主体的かつ戦略的に行動することが強く求められる局面にあります。
自衛隊の能力や役割を冷静に見極めたうえで、どの機能を維持し、どの負担を軽減できるのかを具体的に提示し、米国との協議に臨むべきです。
沖縄の基地問題は単なる「国策」ではありません。
沖縄県民の生活と直結する現実の問題であり、県行政として主体的に関与し、解決に向けた提案を発信し続けなければ前進はありません。
自らの地域に起きている課題に対して責任を持つ、その覚悟こそが問われています。
こうした問題意識と具体策については、私が3月25日に出版した著書「V字回復で最強の沖縄へ」に詳述しています。
この本では、理念にとどまらず、実行可能な政策と手法を体系的に提示しました。
沖縄が本来の活力と誇りを取り戻し、持続的に発展していくためには、現状を直視し、行動に移すことが不可欠です。
この本がその一助となることを期待しています。
ぜひご一読いただきたいと思います。
株式会社 沖縄ファースト政策研究所
所長 下地 幹郎


