<第23号>3分の2の重み~選挙公約は“今すぐ実行”せよ
衆議院議員選挙後の各政党の議席数は、国民の意思を読み取る大切な指標です。
仮に、与党が大きく過半数を割り込めば、それは「国民は政権交代を望んでいる」という明確な意思表示だと言えます。
また、わずかでも与党が過半数に届かない場合は、「野党の声にも耳を傾けながら政治を進めよ」という、慎重な国政運営を求める国民の意思と受け取るべきです。
与党が過半数を少し上回る程度であれば、国民は「野党の提案も取り入れ、ともに国政運営を考えなさい」ということを求めていると解釈できます。
しかし、今回の衆議院議員選挙のように、与党が3分の2以上の議席を獲得したという結果は、国民が「多くの判断を与党に委ねた」ことを意味するものです。
「この選挙で公約として掲げた政策を、その3分の2の議席をもって実現してほしい」という思いが、はっきりと示された結果と考えるのが自然なのでしょう。
すなわち、野党の声に耳を傾けること自体を否定するものではありませんが、与えられた権限を最大限に活用し、政治を前に進めることが求められているのです。
それにもかかわらず、自民党は、公約として掲げた「食料品の消費税率2年間ゼロ化」について、国民会議を設け、野党も加えて議論を重ねるとしています。
選挙結果でこれだけ明確に国民の意思が示されていながら、なぜ遠回りするのか。
遠回りの意義がわかりにくく感じられます。
今、何より大切なのは、選挙結果を尊重しながら国民の声に応え、物事を迅速に決断していくことではないでしょうか。
特にこの消費税については、「やってほしい」という期待のもとに自民党を選択した国民が多くいたと考えられます。
であるならば、国民会議に時間を取るのではなく、3分の2の議席をもって速やかに前へ進めるべきだと考えるべきでしょう。
それにもかかわらず、あえて国民会議を設け、野党の声を入れて議論するという姿勢は、「消費税減税を実施する意思がないのではないか」という解釈を招き、「選挙公約は選挙のためだけのものであり、意図的に実行しない手法を探しているのではないか」という不信を生む可能性があります。
NHKの世論調査(2月13~16日)の結果を見ても、「食料品消費税2年間ゼロの賛否」は、57%が賛成と答えていました。
この期待が自民党の選択につながったことを踏まえれば、3分の2の議席という根拠をもって、早急に実現を図るべきです。
夏まで国民会議を開き続けて議論することは、物価高で苦しむ国民にとって、到底納得できることではないでしょう。
国民は今回の衆議院議員選挙において、自民党の大勝利という大きな判断を下しました。
その国民の決断を決して裏切ることのないよう、猛スピードで物価高対策を進めるべきです。
野党の声に耳を傾けるという美辞麗句にとどまるのではなく、国民の判断に応える政治を着実に前へ進めていくことこそ、いま高市政権に課せられた明確な責務であると考えます。
株式会社 沖縄ファースト政策研究所
所長 下地 幹郎


